シングルマザーの貧困家庭が多くのニュースで取りざたされている中、産後すぐにでも離婚をしたいと考える女性が増加傾向にあることが分かってきました。
本来であれば、妊娠中は幸せな結婚生活を噛みしめる時間であっても良いはずなのに、どうして女性は産後すぐに離婚を考えるまでの悩みを持ってしまうのでしょうか。
産後クライシスに注目
これにより離婚に至る夫婦は年々増えていると言われています。
そもそも、女性の身体は妊娠から出産にかけてホルモンバランスにめまぐるしい変化が起こりますが、こうしたホルモンの乱れは自律神経にも大きな影響を及ぼすため、この時期の女性は笑ったり喜んだり泣いたり怒ったりするなど、感情の起伏が激しくなることが分かっています。
特に産後は、妊娠中に大量に分泌されていた女性ホルモンが一気に減るため、セロトニンなどの脳内神経物質の働きが悪くなります。
セロトニンは、精神を安定させてくれる働きのある安らぎホルモンと呼ばれており、この働きが悪くなるとイライラや落ち込みが増えて、涙もろくなったり倦怠感が出るなど産後うつ特有の症状が出始めます。
そんな時、パートナーである夫が、家庭に対して無自覚で家事や育児に協力的ではなかったり、浮気や不倫を疑うような軽率な行動をした場合、妻としては夫への感情が冷めてしまい、結婚そのものにも嫌気がさしてしまうことがあるのです。
ですがそうは言っても、シングルマザーとして仕事や育児を全て一人で担うのは、相当な負担やストレスがかかってきます。
産後は徐々に女性ホルモンのバランスも正常に戻ってきますので、別居や離婚など大きな決断を下す場合は精神的に安定してから判断することを強くおすすめします。
産後クライシスを防ぐには
ホルモンバランスの乱れによるイライラは医学的にしか解決することができませんが、それ以外のことは自分で対処することも可能です。
まず、イライラしてしまったときは子どもや夫のせいでなく、ホルモンのせいだと自分に言い聞かせることが大切です。
生理前後にイライラするのと同じで、意味もなくイライラしてしまうのはホルモンのせいなので、自分の気持ちをコントロールすることが必要です。
イライラしていることを箇条書きにしておくと、何でこんなことでイライラしたのだろうと冷静になれます。
どうしてもイライラが収まらないときは、夫や両親に子どもを預けて、一人で出かけてみるのも良いでしょう。
友だちと会ってみたり、ショッピングを楽しんでいると気分転換になり、気持ちも楽になります。
周りへ協力を仰ぐことも必要
夫や子どもへのイライラを抱えて一人で自宅に閉じこもっていても、何も解決しません。
夫への不満や子育ての不安などは、夫に対してきちんと口で伝えることも必要です。
妻に家のことを任せている夫の場合、妻がなぜイライラしているかは理解できません。
夫にしてほしいことや子どものことなどを伝えると、夫も自分がすべきことが分かるようになります。
もし夫にいいづらい場合は、仲の良いママ友や友人に相談してみるようにしましょう。